「精神分析的心理療法」と「行動療法」を有効性と問題点を交えながら説明してみるよ!

今回は、「精神分析的心理療法と行動療法それぞれの有効性と問題点」について、自分の言葉で説明できるようにまとめていきたいと思います。

「精神分析的心理療法」とは?

「精神分析的心理療法」とは、問題行動の原因を無意識に抑圧された心的外傷体験によるものと考え、その心的外傷体験の意識化と、その意識化に耐えうる自我の強化を目指す心理療法である!

精神分析的心理療法が考える精神障害がおこるプロセスとその治療法

【精神ん分析的心理療法が考える精神障害がおこるプロセス】

発達上の問題で自我が未成熟な状態にある

         ↓

無意識化でイドや超自我がトラウマを背負って肥大化する

         ↓

自我は現実社会からの要求とイド・超自我の衝動を解決できなくなってしまう

         ↓

自我は不適応な防衛機制を働かせ自我を守ろうとする(この防衛反応が精神障害!)

【その治療法と効果】

夢や自由連想、転移や治療抵抗を分析し解釈投与する

         ↓

クライエントは自身の無意識を意識化することができる

         ↓

自我は成熟し、無意識の力が弱まる(これが治療の効果!)

「行動療法」とは?

「行動療法」とは、問題行動の原因を誤った学習によるもの(誤った学習の成果)、あるいは適切な学習がなされていないもの(適応行動の未獲得)と考え、条件づけなど学習理論を用いて、不適切な行動の消去適切な行動の獲得を目指す心理療法である!

「精神分析的心理療法」と「行動療法」の特徴の違いとは?

  精神分析的心理療法 行動療法
問題行動の原因 無意識に抑圧された心的外傷体験 誤った学習の成果、適応行動の未獲得
心理療法の目標 心的外傷体験の意識化、自我の強化 誤った学習の消去、適応行動の学習
心理療法の対象 無意識 行動
長所
  • クライエントが抱える問題の根源にアプローチすることができる根本治療であるため、永続的な効果を見込むことができる
  •  治療理論が科学的であるため、治療効果の高さが証明されている
  • 短期間で効果が現れる
問題点
  • 治療理論が非科学的であるため、治療の効果が現れる保証がない
  • 治療期間も長期化しがち
  •  クライエントの抱える問題の原因を特定せず、症状を消失させるだけの対処療法であるため、根本的な問題の解消にはつながらない
全体的な特徴 過去指向 現在志向

「精神分析的心理療法」と「行動療法」について説明したうえで、各治療法のもつ有効性と問題点を論述した結果

【「精神分析的心理療法」と「行動療法」について説明したうえで、各治療法のもつ有効性と問題点について論述してみる!】

(精神分析的心理療法とは?)

精神分析的心理療法とは、問題行動の原因を無意識に抑圧された心的外傷体験によるものと考え、その心的外傷体験の意識化と、その意識化に耐えうる自我の強化を目指す心理療法である

(精神分析的心理療法が考える精神障害がおこるプロセスとその効果)

発達上の問題で自我が未成熟な状態にある一方で、無意識化のイドや超自我がトラウマを背負って肥大化すると、自我は現実社会からの要求とイド・超自我の衝動を解決できなくなってしまう。

そこで自我は、不適応な防衛機制を働かせ自我を防御しようとするが、この不適応な防衛反応が精神障害である。

そして、その不適応な防衛反応を解消することが治療であり、夢や自由連想、転移や治療抵抗を分析し解釈投与することでクライエントは無意識を意識化することができ、それにより自我は成熟し、無意識の力が弱まるのである。

(行動療法とは?)

行動療法とは、問題行動の原因を誤った学習によるもの(誤った学習の成果)、あるいは適切な学習がなされていないもの(適応行動の未獲得)と考え、条件づけなど学習理論を用いて、不適切な行動の消去と適切な行動の獲得を目指す心理療法である

そして両者には、それぞれ長所と問題点がある。

(精神分析的心理療法がもつ有効性と問題点)

まず精神分析心理療法の長所として、(精神分析的心理療法が)クライエントが抱える問題の根源にアプローチすることができる根本治療であるために永続的な効果を見込むことができることがあげられる。

ただし、治療理論が非科学的であるため、治療の効果が現れる保証がない上に治療期間が長期化しがちといった問題点がある。

(行動療法がもつ有効性と問題点)

次に、行動療法の長所として、治療理論が科学的であるため、治療効果の高さが証明されていることや短期間で効果が現れることがあげられる。

ただし、クライエントの抱える問題の原因を特定せず、症状を消失させるだけの対処療法であるため、根本的な問題の解消にはつながらず再発などの可能性があるなどの問題点がある。

(まとめ)

このように、両治療は一長一短なので、どちらか一方の治療法に固執するのではなく、クライエントの状況に合わせて両治療を併用したり使い分けることで、クライエントの不適応の問題を相互的に改善することが必要とされているのである。

以上、この記事が私と同じように臨床心理士指定大学院を目指していらっしゃる方と共有できましたら幸いです。

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