臨床心理学におけるカウンセラーが守るべき最低限の3つの職業倫理とは?

臨床心理学におけるカウンセラーが守るべき最低限の職業倫理」について今回は、自分の言葉で説明できるようまとめていきたいと思います。

これは、「臨床心理学における職業倫理」について頭の中を整理するための覚書ノートです。(情報の追加など随時更新されます。)

カンセラーが守るべき最低限の職業倫理は3つ!

臨床心理学的支援を成功させるための重要な要件として以下の3つの要件があげられる。

  • インフォームド・コンセントの実施
  • 守秘義務
  • 多重関係の禁止

「インフォームド・コンセントの実施」とは?

クライエントが十分な情報提供を受け、自己の意思に基づいて、カウンセラーの提案に同意すること

心理査定の結果や治療仮説、治療の枠組みなどについて情報提供することがカウンセラーの義務である。

また、クライエントが今後の治療計画や治療仮説などに納得してカウンセリングを受けることで、クライエントの動機づけが維持され治療効果も高くなる。

インフォームド・コンセントの実施により、カウンセラーとクライエントは治療契約を結び、治療同盟として、クライエントの社会適応に向けて歩みを進めることができる!

「守秘義務」とは?

カウンセリングにおいて得たクライエントに関する情報を第三者に漏らしてはいけないこと

カウンセラーが秘密を守らないことは、クライエントとの信頼関係を損ねる重大な倫理違反である。

ただし、以下の場合において、カウンセラーの守秘義務は解除される。

【守秘義務が解除される場合】

  • (クライエントが)自傷・他害の計画を告白したとき
  • (クライエントが)犯罪被害を受けている可能性が濃厚なとき
  • 司法機関などの請求があるとき
  • 組織的支援においてほかの職員と情報共有するとき

 守秘義務により、安心してカウンセラーに自己開示することができるようになるため、カウンセラーと臨床心理士の信頼関係は保たれる!

ただし、犯罪を未然に防ぐなど、クライエントの利益にかなう理由がある場合に限り、守秘義務は解除される!

「多重関係の禁止」とは?

カウンセラーとクライエントがそれ以外の私的な関係を結ぶことを禁じること

カウンセラーとクライエントは、友達や家族のような私的関係ではなく、契約によってつながるビジネスの関係を保つことが要求される。

そして、この関係を維持することにより、カウンセリングは日常の延長ではなく、治療的な意味を持つ特別な場面となるのである。

多重関係の禁止により治療枠が守られるからこそ、カウンセリング場面が日常生活から切り離された特別な空間となりカウンセリングが有効なものとなる!

カウンセラーが守るべき最低限の職業倫理について自分の言葉でまとめてみた結果

【カウンセラーが守るべき最低限の職業倫理について説明してみる!】

カウンセラーや臨床心理士が順守すべき倫理規定であり、臨床心理学的支援を成功させるための重要な要件として「インフォームド・コンセントの実施」「守秘義務」「多重関係の禁止」の3つがあげられる。

「インフォームド・コンセントの実施」とは、クライエントが十分な情報提供を受けたうえで、自己の意思に基づいて、カウンセラーの提案に同意することである。

これにより、臨床心理士とクライエントは治療契約を結び、クライエントの社会適応という共通の目標を目指して治療同盟を組むことになる。

同意事項を双方が守ることにより、両社の信頼関係は維持され、クライエントの社会適応に向け歩みを進めることができるようになるのである。

次に、「守秘義務」とは、カウンセリングにおいて得たクライエントに関する情報を第三者に漏らさないという法律上の義務のことである。

これにより、クライエントは機密が保持されていると信じることができるので安心してカウンセラーに自己開示することができるようになり、信頼関係が保たれるのである。

最後に、「多重関係の禁止」とは、カウンセラーとクライエントが、それ以外の私的な関係を結ぶことを禁じることである。

これにより、治療枠が守られ、カウンセリング場面は日常生活から切り離された特別な空間となるからこそカウンセリングが有効なものとなるのである。

これら3つは、クライエントとの信頼関係を維持するために大切な視点であり、カウンセリングの治療枠を保つための重要なポイントで、臨床心理学的な支援を成功させるために必要な条件となっている。

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以上、この記事を私と同じように臨床心理士指定大学院を目指していらっしゃる方と共有できましたら幸いです。

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