今回は、「カウンセリングに必要な枠組みあるいは治療構造とは何か」について自分の言葉で説明できるようにまとめていきたいと思います。
カウンセラーとクライエントは治療契約に基づく治療同盟を組む!
インテーク面接時のインフォームド・コンセントを通じてクライエントの同意を得ることで、カウンセラーとクライエントの間に「治療契約」が成立することになる。
この契約により、カウンセラーは継続的に支援を行う義務を負い、同時にクライエントは、カウンセラーの支援を受ける権利を得るのである。
そして、カウンセラーとクライエントは、「クライエントの適応」という同一の目標に向かってともに歩む「治療同盟」を組んだことになる。
カウンセリングは治療契約の範囲内で行われるため、「制限」や「枠組み」といった一定のルールが設けられる!
治療契約における制限(枠組み)とは?
- 時間の制限(カウンセリングは決められた時間においてのみ行われる!)
- 場所の制限(カウンセリングは決められた場所においてのみ行われる!)
- 料金の制限(カウンセリングは決められた料金の教授の上で行われる!)
- 治療者の制限(カウンセリングは毎回決まった人間が担当する!)
- 攻撃・不法行為の制限(暴力や器物破損は厳格に禁じられる!)
治療契約に制限(枠組み)を設ける意味とは?
カウンセリングは、クライエントの要望や欲求を無制限に受容する場ではなく、臨床心理学の専門的な実践の場である。
社会のルールが社会を守るために存在するように、カウンセリングの枠組みや制限はクライエントを守るために存在する。
カウンセリングには、「時間」「場所」「料金」といった制約を設けるからこそ、カウンセリングが日常生活の延長ではない「特別な場面」となり、クライエントが守られた空間の中で自由に自己表現することができるようになるのである。
クライエントの枠を壊すような行為があったとしてもそれは「治療抵抗」の一種である「行動化」として解釈できるので、カウンセラーは枠を壊すことを認めず、行動化という形で自己表現に至ったクライエントの心理に目を向ける必要がある。
カウンセリングに必要な「枠組み」あるいは「治療構造」とは何かについて自分の言葉で説明してみた結果
【カウンセリングに必要な「枠組み」あるいは「治療構造」とは何かについて自分の言葉で説明してみる!】
(カウンセリングに必要な枠組み・治療構造とは?)
カウンセリングに必要な枠組み・治療構造とは、カウンセラーとクライエントの間でかわされる約束事であり、クライエントに一定の制限を課すことである。
そしてこれらの制限は、インテーク面接時に説明され、インフォームド・コンセントを得ることで治療契約が締結され、カウンセラーとクライエントが治療同盟が組むことになる。
具体的な内容としては、時間・場所・料金制限であり、カウンセリングは、決められた料金の授受の上で、決められた時間に決められた場所で行われなければならない。
また、特殊な事情がない限り担当カウンセラーの変更には応じず、カウンセラーに対する暴力行為や相談室などにおける器物破損などの不要行為は厳格に禁じられる。
(治療契約に制限(枠組み)を設ける意味)
カウンセリングは、クライエントの要望や欲求を無制限に受容する場ではなく、臨床心理学の専門的な実践の場である。
そのため、社会のルールが社会を守るために存在するように、カウンセリングの枠組みや制限はクライエントを守るために存在する。
カウンセリングにおいて、「時間」「場所」「料金」といった制約があるからこそ、カウンセリングが日常生活の延長ではない「特別な場面」となり、クライエントは守られた空間の中で自由に自己表現することができるようになるのである。
そして、その表現をカウンセラーが受容することによって、カウンセリングが治療効果を発揮できるのである。
時にクライエントによる枠を壊すような行為があったとしても、それは「治療抵抗」の一種である「行動化」として解釈することができるので、カウンセラーは枠を壊すことを認めず、行動化という形で自己表現に至ったクライエントのこころに寄り添うべきである。
以上、この記事が私と同じように臨床心理士指定大学院を目指していらっしゃる方と共有できましたら幸いです。
時にクライアントによる…>>について、カウンセラーは枠の破壊を認めつつ、クライアントに寄り添うべきでないだろうか。
と、思いました。その理由は、寄り添っているのに認めていないというのは少し、おかしいと思ったからです。
足立進さん
初めまして、コメントありがとうございます!
コメントをいただきながら返信がとても遅くなりましたことお詫び申し上げます。
ご指摘の内容についてですが、今の私には議論するだけの知識も自信もないためにお答えすることができません。m(__)m
ですが、コメントをいただいたことによって治療枠について考える機会をいただきました。
いただいたコメントを無駄にしないよう治療枠についての理解を深めたいと思います。
ありがとうございました!!